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虫歯と脳卒中・認知症の関係2020年11月11日

日本は現在、超高齢化社会をむかえつつあります。それに伴い、高齢者の要介護者数も増加しています。介護が必要となった主な原因の第1位は「認知症」、第2位は「脳血管疾患」(H30、内閣府高齢者白書)となっています。

「脳血管疾患」とは、脳梗塞やくも膜下出血などが含まれる病気の総称で「脳卒中」とも呼ばれるものです。

「認知症」とは、脳出血などの脳の障害が長引く事で認知機能が低下し、日常や社会生活に支障をきたすようになった状態のことを言います。

このことから「脳血管疾患」も「認知症」も脳出血に由来している事がわかります。

ここで虫歯の成り立ちをみていきます。

まず、お口の中にあるむし歯菌「ミュータンス菌」が歯の表面に付着します。そこにショ糖があるとミュータンス菌はそれを食べ、歯こうと一緒に酸を作ります。その酸が歯を溶かし、長い間放置すると虫歯は神経に到達します。歯の神経は毛細血管につながっているため、虫歯が神経まで進むと、ミュータンス菌はそれを通って、脳やその他の臓器へ到達してしまいます。ミュータンス菌には色々な種類があり、お口の中のミュータンス菌の約20%ほどを占める型のものに、脳出血のリスクを約14.4倍高める性質があることが分かっています。この型のミュータンス菌が歯の神経から脳へ行くと、脳出血を起こしやすくなってしまうのです。

このようなことから高齢者のむし歯と、脳卒中・認知症が深い関係にある事がわかります。脳卒中・認知症が介護の原因の上位にあることは、現在の日本で平均寿命に対し、健康寿命が10歳ほど下回る現状につながります。健康な生活を送るために、歯周病治療に加え、虫歯の早期発見・治療が必要であることを、多くの人に知っておいてほしいと思います。

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